
1人じゃなくて。
第7章 No.7
『僕はね、君のお父さんの友達で……………』
あれやこれやと話が進んでいき
私は、斎藤さんの一家と一緒に暮らすことになりました。
『あ、ほら。ここだよここ』
斎藤さんが指差した先は、新築の綺麗な一軒家でした。
『今日から、この家に住む大月奈瑠ちゃんだ。』
「よろしく…お願いします。」
斎藤さんの家は
高校生の一樹(いつき)さんと
奥さんの加奈子(かなこ)さんと
光(みつる)さん
この三人で暮らしていたようです。
『今年で…中学三年生だったっけ?』
「はい…」
あまり頭が回らなくて、二つ返事でその日が終わりました。
終わりたかったんですが…
