
誰かお願いつかまえて
第9章 女たちの戦い
カシャ カシャ!
カメラの音とポーズを指示する人の声。
そこは私が入ったことのない世界だった。
(うわー、モデルさん美人!!手脚長いし色白!!)
「あなたがユズさんのご友人の方ですか?」
撮影に見入っていると後ろから声をかけられた。
小柄で可愛らしい服をオシャレに着こなしている。
クッと上がった目尻は気が強そうに見えて、彼女の存
在を大きく見せている。
『そうです、けど』
「早く来てください!そちらも急ぎだとお聞きしまし
たけど、こっちだってバレたら大事ですから!」
『えっ!?あ、はい!』
……バレたらまずいって、ユズ何考えてんの!?
無理を言ったのは私だけど……
