
君は少しも悪くない。たぶん
第8章 <番外編、松本潤SP> Take off!!!!!
8時半、マネージャーが迎えに来る。
「松本さん、お誕生日おめでとうございます。」
「おう、ありがと」
「コレ、事務所からです」
毎年誕生日に貰う祝い金。
30〜35歳までは同じ額らしい。
「ありがと。」
車に乗り込むと、マネージャーが凄く申し訳なさそうなテンションで話かけてきた。
「松本さん、今日なんですけど、18時終わりの予定だったんですが…」
歯切れが悪い。
「こないだやったスチールの写りが、プロデューサーのOKが出なかったらしくて、今日撮り直しになったんですよ」
「え?どういうこと?」
「私もよく分かってないんですが…すいません今日で」
「いや、まぁしょうがないけどさ。
え、じゃあその後撮りに行くってこと?」
「はい、まぁ数枚なんで直ぐ終わるかと思いますが」
「あ、そう。分かった」
「詳しく確認しときますね」
マジかよ。
まぁ元の終わりが18時で良かった。
ニノに言わなきゃ。
スタジオに着くと、既に4人は居た。
「おはよ〜」
ストレッチをしている彼らに流れる、
ピリッとした空気。
…なにコレ。
「ぁ、潤くんおはよ」
「ニノ、後でちょっと話が」
「うん、了解」
ニノが、短く答えた。
