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sugar-holic

第27章 お別れ

「終わりですか?」

「そうね」

素っ気なく返事をすると、倉田くんがはっとため息をついて

「一人でやらないで下さいよ」

予想外の懇願に、少しだけ罪悪感が芽生えた。

思わず倉田くんをみると、口元を歪めながら言った。

「あんまりそっちでやられると、計画が狂うんだけど」

計画?

もしかして、前に言ってた『自分でやった方が早い』ってやつ?

確かに、倉田くんの仕事ぶりは評価するし、倉田くんがやった方が早いのかもしれない。

だけど、もしそういう意味なら。

馬鹿にするんじゃないっての!!

内心ムカムカしながら、自分の机の上を片付けていくと

「あんまり手を出されると、俺が成功させたって言いにくいだろ?」

その言葉に、手が止まった。

もしかして…

ううん。もしか、なんかじゃなくて。

「この前の『約束』の話をしてる?」

私の問いに、倉田くんは眉を上げた。

「思い出しました?」

その態度に、ムカムカが増幅する。

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