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sugar-holic

第27章 お別れ

「疲れてるでしょ?早く帰れる時は体休めるのも仕事だよ」

早く帰って欲しくてそんな事を言ってみるけど

「あの時は他の仕事も立て込んでたから。今は落ち着いたから平気です」

平気って…

そうじゃないのになぁ…。

「彼女が心配するから帰りなさいってば」

ため息をついて入力を再開すると

「彼女って?」

「史華さん。この前会ったときそんな感じだったよ」

資料に目を落としながら言うと、倉田くんの舌打ちの音が聞こえた。

「例え本命じゃなくても、心配してくれるんだから。その気持ちに応えなさいよ」

すると、手元が急に暗くなった。

その原因をチラッと見る。

予想通り、倉田くんが私のデスクの前に立っていて…

「もうその必要はないです」

何だか妙に冷たい目付き。

…怒ってる…?

「史華とは関係が切れたんで」

「別れたの!?」

驚いて聞き返したら、クッと小さく笑われた。

「元々付き合ってた訳じゃないんで」

セフレだから?

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