
未知夢
第12章 好機
繁は隆夫を睨み付けた。
「あんたが、こんな下の緩い女に育てたんじゃないか!? 教育の問題だ。じゃ、助けたきゃ助けてやるよ。だが、このままなら性格の汚れた父親が残した初孫を拝むことになる。それか、子供をおろして、汚染されたアイドルと呼ばれるかだ」
繁は自分の思い付くままの、卑劣な言葉を投げ掛けた。
それは繁自身の本性をも表していた。
だが、心の中に何か捨てきれない部分があった。
繁は顔を上げ、綾子に近寄った。
「いま、電話でなんて言われたんだ?」
繁にそう聞かれると、頬をグショグショに濡らし、綾子は声を震わせて言った。
「そのお腹の子が、自分の子だと言う証拠を見せろって……おろすなら金は払うって……そんなことしたら話題になっちゃうし……」
繁は少し考えると、綾子の腕を掴んだ。
「あんたが、こんな下の緩い女に育てたんじゃないか!? 教育の問題だ。じゃ、助けたきゃ助けてやるよ。だが、このままなら性格の汚れた父親が残した初孫を拝むことになる。それか、子供をおろして、汚染されたアイドルと呼ばれるかだ」
繁は自分の思い付くままの、卑劣な言葉を投げ掛けた。
それは繁自身の本性をも表していた。
だが、心の中に何か捨てきれない部分があった。
繁は顔を上げ、綾子に近寄った。
「いま、電話でなんて言われたんだ?」
繁にそう聞かれると、頬をグショグショに濡らし、綾子は声を震わせて言った。
「そのお腹の子が、自分の子だと言う証拠を見せろって……おろすなら金は払うって……そんなことしたら話題になっちゃうし……」
繁は少し考えると、綾子の腕を掴んだ。
