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「結局……結ばれることは無いのか……」


〔お前、拒否してたじゃないか。憧れじゃなかったのか？〕


「森屋に抱かれたくらいならいいが、孕んだ女になんの魅力もない。死にたけば死ねばいい。俺には関係ないよ」


〔そうか……ま、結果をくつがえすことは出来ない。ま、この世界にいるのはあと少しだ。せいぜい頑張れ……〕


　心の声が途絶えた。


　繁は虚ろな表情を見せる。チラリと綾子の様子を見るがフンと鼻を鳴らし、マンションを下りようとする。


「お願いだ!!　あんたもなんとか言ってくれ!!　わしのたった一人の娘だ」


　隆夫が、繁にすがり付く。


「父親のあんたができないのに俺に何ができんだよ」


　繁は隆夫を突っ放す。


「あんたがあんなこと言わなきゃこんな事にはならなかったんだ!!　あんたにも責任あるだろ!!」