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未知夢

第12章 好機

「あの……もりやって森の屋根の屋と書いて森屋?」


「えっ? えぇ、そうですけど……」


「森屋……隆弘? サッカー部の?」


「は、はい……えっ? 知ってるんですか!!」


 繁は訳がわからなかった。


 あいつが高円寺綾と出来ていた!?


 意味がわからない。


「まさか、綾ちゃんの行ってた大学って『大阪壱美理大学』?」


「はい、壱大です」


 驚いた。まさか、自分と森屋と同じ大学に通っていたなんてしらなかった。


 いや、そんなことよりもっと重大な事がある。


 森屋と高円寺綾ができていた!!


 ショックだった。


(俺は、やつに勝てる要素はひとつも無かったのか! チクショー!!)


 顔は笑っていたが、心はクラッシュだった。


 しかも、憧れのアイドルにまで手を出していた。


 自分が好きになった者をすべて奪っていった森屋に、憎しみの念を抱いた。


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