
未知夢
第12章 好機
隆夫はボストンバックを受け取ると、早速ファスナーを開けた。
「うっ!!」
中からは大量の札束が顔を出す。
「こ、これは……」
隆夫は興奮し、腕を震わせた。
「それは正当なお金です。896万あります。一気に返せるんじゃないですか? 理由は何も聞かないで下さい。僕がやりたいようにしてるんで……スッキリして、綾さんを送り出してあげて下さい」
しっかりと一部をがめていた繁は、満面の笑みを浮かべた。
隆夫はバッグを両手に抱え、嗚咽しながらしゃがみこんだ。
「お父さん……」
綾子が父、隆夫に近寄る。
「綾さん、幸せになんなよ」と、繁は鼻をすすりながら言った。
繁はひょっとしたら、未知夢の石と女体を掴んだ効果で高円寺綾を救って自分と一緒になれるんではないかと勝手な想像を抱いていた。
「うっ!!」
中からは大量の札束が顔を出す。
「こ、これは……」
隆夫は興奮し、腕を震わせた。
「それは正当なお金です。896万あります。一気に返せるんじゃないですか? 理由は何も聞かないで下さい。僕がやりたいようにしてるんで……スッキリして、綾さんを送り出してあげて下さい」
しっかりと一部をがめていた繁は、満面の笑みを浮かべた。
隆夫はバッグを両手に抱え、嗚咽しながらしゃがみこんだ。
「お父さん……」
綾子が父、隆夫に近寄る。
「綾さん、幸せになんなよ」と、繁は鼻をすすりながら言った。
繁はひょっとしたら、未知夢の石と女体を掴んだ効果で高円寺綾を救って自分と一緒になれるんではないかと勝手な想像を抱いていた。
