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未知夢

第12章 好機

「はぁ?」


 繁は面食らった。話が違う……。


 隆夫は頭をかきむしった。


「わしは、このことだけは娘に言わず、なんとか対処していこうと思ったんだ。娘は有名になって相談を持ち掛ける場所も相手もないから、ここでわしが話を聞いてやってただけだ」


「けど、綾さんを担保に金を借りてるのは事実だろ!! 支払い送らせて……」


「返せる目処があるから、待ってくれと言ったんだ。わしは絶対に娘を売ったりはせん!」


「返せるメドってなんだ? そんなのが本当にあるのか?」


「うっ……」


 隆夫は口籠もる。


「ほら、あるんならハッキリ言えるだろ。言わなきゃ綾さんも不安だろ」


 心配そうな目で、綾は父を見る。


「ねぇ、教えてよ……」



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