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未知夢

第12章 好機

『プチッ!』


 テレビを切った。


「……これ、気持ち的にヤバいわ!! てか、俺の顔を見てる人いるぞ!?」


 途端に不安と言う文字が、繁を襲う。


「バレないかな……」


 繁はボストンバックの中を覗いた。


 ホワッとビニールとお札の混ざった匂いが鼻につく。だが、この匂いは本当は革の匂いだ。


 繁はわかっていなかった。


 だが、現金を見れば考えも変わる。


「……金が現実よ!! もらったもん勝ちよ!!」


 不安も罪悪感も吹き飛ぶ。


 ふと、何かが気になった繁は、短パンのポケットに手を入れた。


「……あった」


 出したのは赤い石だった。


「この前は緑だった……今回は赤……何かあるのか?」





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