
山岸君と照井君
第35章 指先―――……
「ほら…あの子って…主人にそっくりだったから…」
「―――――…主人…!?え?え?」
俺は、目の前にいる女性に…嫌な予感しかしない……
そして…ジワジワと思い出す…
この女性に似た人物を……
「―――――あ〜母さん…ここにいた」
こ…この声は―――――…
俺は、恐る恐る…声の主を確認する―――――――…
「あ――――…少年…」
「――――…岳心…さん…
え!っえ?お母さん?!
え?―――――…若い!?」
嫌味チビスケ!お前は!!お母さん似か!?
「ん?…岳…?知り合い?」
俺は、慌ててその場で直立!!
岳心さんのお母さんって事は!!
「はっ、はじめまして!!
俺、照井 宏樹と申します!」
俺は、ド緊張のまま!!頭を下げる!!
「ちょっと、岳!若いって言われちゃった!!」
「はいはい、良かったですね」
