
山岸君と照井君
第34章 結婚式―――……
「―――――…磨け…」
寝ぼけながらの…命令?
本当に…この人は…
腹が立つ――――――…
俺は、基本…人に使われるのが嫌いなのに…
彼の…ワガママや……
命令は――――――――…
胸が温かくなって……
許せてしまう――――――…
「―――…かしこまりました」
俺は、彼の横に座り…
唇に歯ブラシをツンツン…と…押し当てる…
「ん――――…あ〜ん…」
「///!!」
なっ・・・・何?この…素直な反応…
この人…普段もこんなだったら…
男女問わず……襲われていたに違いない!!
「貴方が…―――…嫌味で…ワガママで…意地悪で…俺様で……
良かったです…―――…」
俺は、口の中に歯ブラシを差し込み…
シャカシャカと…丁寧に丁寧に…岳心さんの歯を磨く…
岳心さんは、寝ぼけているから――――――…
気がついてないと思うけど…
俺は、興奮していた――――…
彼は無防備で―――――…
苑君の様に…純粋…
でも…苑君みたいに…
無知じゃない…
苑君みたいに…
エロい身体はしていない…
小さくて……
大きな存在――――――…
「―――…貴方は…スゴくて…ズルい…」
その日……
俺は、ベッドの下の床に…寝ていた…
朝起きると――――――…
タオルケットが……かけられていた…
