
山岸君と照井君
第34章 結婚式―――……
「返事書かないのかい?
苑君は君の手紙…待ってるのでは?」
俺は、苑心の手紙を優しくなでながら…
クスッと笑う…
「書いてますよ―――…ちゃんと…
でも…出してません…
これが届くからって…
雷心さんが…俺たちを認めたって訳じゃないですから…
ちゃんと…あの人の口から聞かないと……
まだ…試されていると―――…
俺は、思っています」
そう…手紙が来ても…
認めたと…言われるまで…
俺からはアクションを起こせない…
愛し続けるだけだ…
「――――…あっそ…」
岳心さんは、素っ気なく椅子に深く座り…
米屋を見る―――――…
