
山岸君と照井君
第29章 沈む心―――……
「――――…僕からは…何のリアクションも出来ないんだよ…
宏樹は…不安と戦えるか?」
泣いているのを悟られないように…
僕は…ドアを弱めに叩いた…
『―――…戦えるか?だと…
戦えるさ――――…
苑心も一緒に戦ってくれるんだから―――――――…
側にいなくても…心はいつも隣にいるからな…
今だって…
泣いてる苑心の…
心に寄り添っているんだから』
僕は、泣いていた事を見破られ…動揺したが…
ドアに……笑顔を見せた…
「―――…うん…側にいる…
大丈夫だ―――――――…
寂しさに負けてしまう時も…
不安に…押し潰されそうな時も…
僕の隣には…宏樹がいる…
大丈夫だ――――――…」
