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山岸君と照井君

第29章 沈む心―――……

「――――…好きでも嫌いでもなかったが…


こんな趣味が有ること…


病院や父さんに迷惑をかけたこと…を思えば――――…


…嫌いになりそうだよ…


それにね…俺は、優秀な米屋だって…
お前が誘惑し続けた結果だと思っている…

だからと言って…米屋の自分の人生を棒に振る行動は馬鹿げている!!」




「///雷心兄さん!!

僕が、麟太郎さんを誘惑って思ってるの?!それに…馬鹿げてるって―――…何だよ…」



僕は…目の前が暗くなる感覚を…必死に堪えた…



実の兄が…そんな風に思っているのだ…



上をいく父は……それ以上に…僕を煙たく思っているかもしれない…





「雷心兄さんは……


狂ってしまうほど…人を愛した事がないから……



そんな事が言えるんだ…



愛したい…愛されたいと…狂うほど願って何が悪い―――――…


男女間だろうが、男同士だろうが…


その気持ちには…かわりないのに…」








雷心兄さんと――――…こんなに長く…会話をしたことはなかった…



だが、初めて僕は…

自分の意見を……
雷心兄さんに言った気がする…







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