
山岸君と照井君
第29章 沈む心―――……
「―――…///こ…これは」
写真を握りしめ……隠すように胸に引き寄せる!!
「―――…すぐにでも手続きするから…
ハイスクールを出たあとの進路は自分で決めろ……
俺は――――…そのまま…あっちで暮らしても一向に構わないがな…」
雷心兄さんの…
冷たい物言いは―――――…
小さい頃から慣れっこだったが…
今回は――――――…
自然と涙が出た――――…
「…らい…雷心…兄さん…
そんなに……僕が…嫌いですか?」
グッと……抱き締めた写真は…
僕の胸元で……潰れ擦れる音がする―――――…
