テキストサイズ

山岸君と照井君

第25章 応援―――……

「ごめん、今回は…俺が苦手な範囲なんだ……

教えられそうになくて……
ごめん――――…」




う゛……さっきまで笑ってたくせに!!


杉浦君は、死んだ目を隠しながら女性達に謝っている…



え…演技なのか?


だって…苦手な範囲って……


僕…初耳ですけど!?




「それに、そろそろ帰るんだ俺たち!!ごめんな?

そこの範囲なら、あそこに担当教官がいるから聞いた方が早いよ?」



宏樹は、図書室に資料を取りに来た国語の教師を手招きする…




「お〜!教師から直接の方が早いからな!!宏樹、ナイス!!」



僕は、宏樹のナイス機転に賛同したが…



女子グループの表情は、苦笑いだった……




「ん?」



宏樹は、文房具を鞄にしまい…


教師と入れ替わる様に席をたった…




杉浦君もそれに続くように教師に頭を下げて席をたった――――…




「ほら、苑心!勉強の邪魔しちゃだめだろ?行くぞ」



「あっ!!…杉浦君!照井く〜〜〜〜〜ん!!」





女子グループの声を背中に…僕も、宏樹の後に続く―――…




ストーリーメニュー

TOPTOPへ