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山岸君と照井君

第21章 血の繋がる他人―――…


「―――…え…お祖父様が…」




事実上…この病院の長…



父も母も兄二人も…


お祖父様には、頭が上がらない…頑固で怖い人―――…



でも…僕はそんな印象はない…




多分…歳が離れ過ぎているからか…



いつも…アメをくれる…お祖父様…優しい…お祖父様…





「――…お祖父様の体調は?」




「?まっ…過労と…歳ってやつだ……老人特有の衰えだ…

早く死ねば―――…父さんも母さんもイライラしないのに…


病院の雰囲気最悪だよ…」





――――…最悪って…



内部事情がってことで…



病院事態は…順調だと思う…




岳心兄さんは、僕の目の前に何個かコンタクトのサンプルを広げ…勝手に選ぶ…



「―――…ワンデーでいいな」



「ワンデー…?」



「1日の使い捨てのコンタクトだ!バーカ!」



また…バカって言われた!!




「使い捨てって…勿体ない…」


僕は、コンタクトのケースを見た…



「バカだなぁ…

毎日新しいレンズなんだから…眼球にゴミが着きにくく!!清潔なんだぞ!!」



「あっ…え…そ〜なの?知らなかった…」



バーカ!と口が動く岳心兄さんが…レンズを僕の目にいれようとしている…



「ゎ!えっ!!これ…目にい…いれるの!無理だから?!」


僕は、岳心兄さんの指にあるコンタクトを見て怯む!!


「うるさい!つべこべ言わないで目を開けろ!!

米屋君の件!あることないこと報告するぞ!!」




「う゛―――――…」



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