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初カノはエロうさ

第3章 変態彼女にお仕置きを

「うさ、デートしよ」

臨時収入が入り、真っ先に浮かんだのはそれ。

ずっと勉強ばっかだったから、心も体もリフレッシュしたい。その方法として思い浮かんだのは『うさことどこか出掛けたい』だった。

なのに、

『…………』

電話口から、うさこの返事が聞こえてこない。

「うさ?」

不安になって声を掛ければ、

『行きます!行きます!誰とですか⁉︎ 』

電話口だというのに、詰め寄る勢いで元気な声が返ってきた。

(今の間は、うさこの妄想タイムかな)

クスクスと笑いが漏れる。


「デートだよ?うさこと俺の2人きり」

学内で会うのは他の女の子も一緒になっちゃうから、外では2人で会いたい。

『え⁉︎ つーくんと2人きり⁉︎ 』

叫んだうさこは、今居る場所が悪かったのか、小声で続けた。

 『そ、それは、電車の中で手当たり次第…だとか、ノーパンなつーくんが女子で混み合う店内を歩くとか…の動画をうさこカメラが追うという…』

「それ、俺、捕まるよね?」

うさこのデートってどんななんだろうな。笑いが止まらない。


『デート?つーくんと…普通の……デート?』

普通の……うさこの普通と俺の普通が同じか不安だけど。

「そ。今日は午後も講義あるからさ、4時に駅前で待ち合わせよ?」

『は!ははっ、はいぃぃっっ‼︎ 』

電話の向こうでガタンとした大きな音は、うさこが椅子でも倒したのか?勢い良く立ち上がるうさこの姿が目に浮かんで、またクスクスと笑いが溢れた。

今日は金曜日。母親の帰宅は遅いだろう。

だから、

「もちろん ”泊まり” でね」

うさことどこかに泊まって、のんびりと楽しみたかった。


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