センシティブ♥ボーイ
第36章 偏差値より人間力
「…よし、おわり。」
「ありがと…すずきく…」
たくさん我慢したから、体力を使ってもう眠いようだった。
柔らかい佐藤の髪の毛を梳いて、頬を撫でる。
佐藤はくすぐったそうにして、ふふ、と笑った。
「ねむいだろ?ねていいよ?」
「だめ…すずきくんとぎゅー…」
「そうだったな。」
今日は頑張って起きて、余韻に浸りたいらしい。
横に滑り込むと、佐藤をからだ身体の中に抱き込んだ。
「…ん…」
少し漏れる佐藤の声がたまらない。
なんちゅー色気のある声をだすんだ。
「…この下着、自分で買ったの?」
「ううん…圭ちゃんが…」
でた。
また圭ちゃんだ。
この厭らしい行動の裏に、圭ちゃんがいると思うと何だかあまりいい気分はしないんだけど。
「圭ちゃんにあの格好、みせたわけ?」
「ううん…はいてったら…すずきくんが…」
そこまで言って、佐藤はハッとして口を噤んだ。
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