
デスサイズ
第2章 Episode 2 痛み
抑えきれない苛立ちと怒りに突き動かされ、林は衝動的に猫を捕まえて殺した。
首輪が付いていたので、飼い猫であったのだろうが関係ない。
むしろ、飼い主に自分と同じく、愛する者が突然いなくなる悲しみを、痛みを味あわせてやりたかった。
「さーて、と」
ココアの腹部に大きな穴を開けたことを確認すると、林は躊躇(ちゅうちょ)することなく、その穴に両手を突っ込み内臓をわしづかみにした。
ブヂャ
グチュッ
「あのガキが見たら、一生忘れられないようにしてやる」
猟奇的な笑顔を浮かべながら、林は掴んでいた内臓を一気に引っ張り出す。
グシャ
ブチ、ブチィッ
生々しい音と、大量の血と共に引っ張り出された内臓を満足そうに見つめると、透明のポリ袋の中に入れた。
「ハハハ……明日が楽しみだぜ…ハハハハ!!」
空っぽになりながらも、噴水のように血が噴き出し続けているココアの腹を見ながら、林は楽しそうに笑うのだった。
