テキストサイズ

私の彼は****が好き

第9章 誰にも渡さない……っ

街中なら偶然会っても大丈夫だとは思うけど……


やっぱ二度と会いたくないっ!


ケンジくんの顔を見るとどうしても思いだしちゃうっ。


それに今夜は色々あって、身体がまだ火照ってて…………。


とにかく会いたくない……っ。


「……きゃ!?」


闇雲に人ごみを走っていると、ドンッと誰かの背中にぶつかった。


その拍子であたしは飛ばされたけど、相手はびくともしていない。


「……あ、ごめんね?」


「……痛っ…!?………い、いえ、こちらこそすみません……」


強打した低い鼻を擦りながら謝る。

相手はかなり背の高い男性だ。しかも締まった身体をしている。


それに……、


「顔大丈夫?今かなりの勢いでぶつかったよね?」


「ホントにすみません‼」


「いや、オレは全然なんだけど、そっちが痛そう……」


ぶつかったのはあたしなのに、しきりに心配してくれてる。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ