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私の彼は****が好き

第9章 誰にも渡さない……っ

結局、来るときは5分で来れた道のりを30分もかけて戻った。


あー……今夜はどっと疲れた……。


もう一回タケルのバイト先に顔だしてみようかな……?


もう上がったかな……?


時計を見ようとしたときだ、人混みの前方に"ケンジくん"らしき人を見かけた。


「…………っ!?」


心臓がギグっとして慌てて回れ右っ。


急いで電信柱の裏に隠れる。そして、そっとまた前方を覗いてみると……。


間違いない、

信号の向かい側で、タバコをくわえ立ってるのはケンジくんだ‼


なんで!?


ぐ、偶然だよね!?


だとしても会いたくないっ!


あたしは見つからないことを祈って逆方向に走り出した。

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