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私の彼は****が好き

第9章 誰にも渡さない……っ

だいたい浮気してるって限んないし。


トイレに入ってそんなことを考えて、出ようなって思ったときだ、玄関のドアがバーンと開く音がしたのは。


「…………亜也!?……ナニしてんの……!?」


男の人の声だ……!?
もしかして勇人帰って来た……!?


トイレのなかで思わず固まってしまった。


「あんたどこ行ってたワケ!?」


室内からは亜也ちんの声。


「どこってコンビニだよ、腹減ったから弁当買ってきたんだけど悪ぃの……!?」


「風邪は!?」


「一日寝てたらだいぶ良くなって……つかお前ナニ怒ってンの?……そんでナニしてたんだよ!?」


「だって電話したのにケータイ死んでるし!」


「は?充電切れただけなんですけど?」


「……嘘くさっ」


「は!?ナニソレ?……まさか何か疑ってンの?」


「勇人が怪しいからでしょ!?」


「ハアアア!?」


トイレのドア越しに聞こえるふたりの会話、どんどん険悪っぽくなって行く……。

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