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The man suitable for me

第1章 逢瀬

三十分ほど電車に乗ると、目的の駅に着いた。

駅に着くと、階段を上らなければならない。

その時に、どうしてもコートの合わせが開いてしまう。

前と後ろ、どちらも気になるけれど、両方押さえて上がっていたら、明らかに怪しく思われる。

しかも、今日は早く来るように、言われていて、前の時みたいに、ゆっくり上がっている時間がない。

後ろからは、見えていませんように。

そう、祈りながら、前だけを押さえて、階段を上がる。

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