
ふぁざー × こんぷれっくす
第5章 ファスシネイション
「チェックして上げるよ。違う視点から見た方が気付かなかったことも見付けられると思うよ」
くぅぅぅ! 次から次へと、何なのよこいつ!
だけどママは、清水のしたたかさにまんまと踊らされていく。
「あら、素敵! 清水くん、頼りになるわ~。良かったわね風香、こんな素敵な彼氏さんが出来て!」
「ママ……」
満面の笑みで微笑むママに、私は崖に突き落とされるような気分になった。
全身から一気にスーッと血の気が引いていく。
本気で言ってるの?
私がパパのこと大好きなの、ママも良く解っていたじゃない。
だからなの?
ファザコンの私をパパから引き離すために、清水と付き合うことをこんなにも推すの?
ショックで言葉を失っていると、優しく微笑んでいるママと目が合った。
その微笑みは本当に慈しみに溢れている笑顔で、ママが私のことを大事に思ってくれているのが伝わってくる――――。
ママが私を思ってくれる気持ちを考えると、胸の奥がギュゥゥゥっと締め付けられそうに痛い。
だけどやっぱり、清水とのことは違うとちゃんと言いたかった。
「ママ、あのね……」
「風香、お昼まだでしょ? 折角だから清水くんもお昼一緒にどうかな?」
「へ?」
ママがジッと私を見詰めていたのは、単に清水をお昼ご飯に誘いたっかったのか――――!
くぅぅぅ! 次から次へと、何なのよこいつ!
だけどママは、清水のしたたかさにまんまと踊らされていく。
「あら、素敵! 清水くん、頼りになるわ~。良かったわね風香、こんな素敵な彼氏さんが出来て!」
「ママ……」
満面の笑みで微笑むママに、私は崖に突き落とされるような気分になった。
全身から一気にスーッと血の気が引いていく。
本気で言ってるの?
私がパパのこと大好きなの、ママも良く解っていたじゃない。
だからなの?
ファザコンの私をパパから引き離すために、清水と付き合うことをこんなにも推すの?
ショックで言葉を失っていると、優しく微笑んでいるママと目が合った。
その微笑みは本当に慈しみに溢れている笑顔で、ママが私のことを大事に思ってくれているのが伝わってくる――――。
ママが私を思ってくれる気持ちを考えると、胸の奥がギュゥゥゥっと締め付けられそうに痛い。
だけどやっぱり、清水とのことは違うとちゃんと言いたかった。
「ママ、あのね……」
「風香、お昼まだでしょ? 折角だから清水くんもお昼一緒にどうかな?」
「へ?」
ママがジッと私を見詰めていたのは、単に清水をお昼ご飯に誘いたっかったのか――――!
