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ふぁざー × こんぷれっくす

第5章 ファスシネイション

何でまた、清水と行った水族館のお土産を清水に出しちゃうのよ!


予想外の展開に、私の頭はパニックに陥り出す。


「マ……マ、珈琲におかきって、合わなくなくなくない?」


動揺し過ぎて、呂律がおかしい。


「え、そう? 美味しかったから、珈琲にも合うと思ったんだけど」

「美味しいからって、何でも合うとは限らないじゃない。クッキーとかあったでしょ!」


どうしてもこのおかきだけは、出させたくない。


水族館のことや、あのこと――――も、思い出してしまうから。


必死で阻止しようとしている私の姿に、清水は楽しそうに笑っているかと思ったら――――


「風香それ、土曜日に俺と行った水族館のお土産だよね?」


こないだの『デート』を暴露してしてきた。


「え……一緒に?」


そしてママは聞き逃すことなく、しっかり聞いている。


「ぎゃぁぁぁぁぁ――――!」


ちょちょちょちょぉぉぉ――――ちょっと!

止めてよ! これ以上、ややこしいくしないでよ!

このままだと私とこいつが付き合っているって、本当にママが信じちゃうじゃない!


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