言葉で聞かせて
第13章 言葉で聞かせて
「痛い」と文句を言った悠史さんだったけど、どこか嬉しそう
自分の認められにくい性癖を、敦史さんは需要してくれるからかな
1番早くに認めてくれたのが1番身近にいた敦史さんだったなんて、悠史さんは恵まれているよね
まだ小さな言い合いを繰り返す2人を見て、こっそり笑う
あぁ、幸せだなぁ
でも……
僕は2人の手を取って、同時に口付けた
「「!」」
「そろそろ僕にも構ってください」
首を傾げながらお願いすると、2人の顔が赤く染まった
「あーー……久しぶりだし、仕方ねぇよな?」
「そう、だね?刺激が強いけど、うん……」
今度は変な話し合いを始めた2人は何かしらの結論が出たのか、2人に片手ずつ引いて立ち上がらされた
「続きはベッドでしましょうか、千秋さん」
「ほら、立て。風呂であったまったらさっさと上がるぞ」
そして少し残っていた泡をシャワーで流されると、本当に「さっさ」と湯船に浸けられる
1人で湯船に浮かびながら敦史さんと悠史さんが身体や頭を洗うのを見守る
あったかい
ぼんやりとしていると
あ……
ホクロ
え、すごい
2人とも同じところにホクロがある
と小さな発見をした
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