
言葉で聞かせて
第13章 言葉で聞かせて
「千秋、このやろ……」
「ふふっ、ごめんなさい」
恨めしげに呟いた敦史さんの頭を撫でようと手を伸ばしたら、その手を悠史さんに摑まれた
「千秋さん……その手は……」
悠史さんに半笑いで言われてようやく気がついた
「あ……敦史さんのが……」
僕の手にはべったりと敦史さんの出した物が付いたままだった
「すみません、洗いますね」
僕が手を伸ばしてシャワーを取って手を洗おうとすると、その前に掴まれたままだった手を悠史さんに引き寄せられる
「あっ……」
「!? おい……!?」
そして、その手を口に含んだ
根元から嫌らしく舐められて先端を吸われると、僕自身に悠史さんがしてくれてるような思いがして背筋がぞくぞくする
指と、手の平と、全部舐められて最後にちゅ、と音を立てて悠史さんは離れた
「悠史お前な……」
「なに?美味しかったよ」
悠史さんはペロリと唇を舐めてアピールする
本当に舐めちゃった……
なんだかちょっとえっちな気分
大好きな2人がこう……
か、絡んでる?……なんて……
「美味いとかそういうので言ってるんじゃねぇんだよ変態野郎」
身体を起こした敦史さんが悠史さんの頭を軽く叩く
