
言葉で聞かせて
第5章 再発
「自分でするとき、も…………自分の、飲んだり……する……」
「は?」
やべ
思わず心の声が
でも仕方なくね?
オナニーの時に自分の飲むってこと?
いやいやいや
流石に気持ち悪いわ
「気持ち悪い、よね……」
「あ、いや……えっと……悪い。思ったことわかるよな……」
「ううん。仕方ないよ……」
あーーー
落ち込んでる
やばい
「でもほら、十人十色って言うじゃねえか。好みだって色々あるだろ?な?」
「そう、だね……ん……っく……」
やっと泣き止んだと思ったのに
また泣かせちまった
どーすりゃいいんだよ
「あ、でもほら!今はネット社会だろ?検索してみればなんか出てくんじゃねぇの?」
「…………」
「おっ俺!下からパソコン持ってくる!」
悠史の部屋を出て階段を下りながら、必死で願う
頼む
頼むから
何かしら悠史に良いものが見つかってくれ!
当時住んでいた一軒家のリビングからノートパソコンを持って悠史の部屋に戻ると、悠史は俺が部屋を出る前と同じ体勢でいた
「ほら!持ってきたぞ!」
「…………」
パソコンを起動させてインターネットに繋ぐ
検索エンジンに検索ワードを打ち込むに至って気が付いた
何て検索すればいいんだ?
