言葉で聞かせて
第13章 言葉で聞かせて
あぁくそ
これじゃ悠史の様子を探るとか出来るわけねぇじゃん
「流星今日不機嫌なの?」
「え〜いいお酒入れるから機嫌直して?ね?」
「ったく……お前らほんとうるせぇ」
ひっどーい、と喚き散らす女どもに溜息をつきつつ、悠史の方をチラ見して様子を見る
大丈夫そう、か
数分経ってもまだ笑顔で接客している悠史に安心して、俺は隣の暴れ馬達に意識を戻した
「おい、酒頼むんだろ」
「え〜?頼む〜流星何飲みたい?」
「俺が要望したもん頼めるほど金あんのか?」
「何頼む気なのよ〜」
下半身も緩いが財布の紐が緩い女達にしこたま高い酒を注文させて、少しエリカのことも探ってみる
「なぁ、お前らオープンからいたのか?」
「いたよ?流ちゃんに相手してもらってたもん。……あ、妬いた?」
「やだ流星可愛い」
二人で奇声を上げながら喜ぶ女どもにため息をつきつつ手刀を食らわせる
「勝手に話進めんな。ならあの勘違い女のこと見てたのか」
「勘違い?……あーエリカ様のこと?」
「エリカ様すごかったね」
エリカ……様?
俺の思っていたことがそのまま顔に出ていたのか女共が俺の顔を見て笑う
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