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言葉で聞かせて

第13章 言葉で聞かせて

敦史目線


突然現れた女に
突然告げられた『妊娠』とか言う虚言

あんの妄想ストーカークソ女
ぜってぇ許さねぇ


俺の頭の中で悠史の言葉が回る


『僕、あの家を出ようと思う』


あの女のせいで、悠史があんなこと言い出しやがった
全部あの女のせいだ


とは、思ってねぇ


きっと悠史はあの女が来る前から考えてたんだろう
じゃなきゃあんな想像妊娠女に屈するはずねぇ

あんな女別に珍しくないからな


だから本当はなんで悠史が妙なこと思い悩むに至ったのかを先に聞き出して解決すべきなのかもしれねぇ


くそ
なんで俺、こんな頭悪ぃんだよ

いい解決策が見当たらねぇ



ただ明らかになんかあるヤブ医者と、クソ女のことさえどうにかすれば悠史を引き止められるんじゃねぇかって思って

今はただ悠史のことは考えねぇようにしてる




お前がいなくなって
千秋と二人きりで幸せになってくれって?

ふざけんな


そんなことしやがったら前歯折れるまで殴る


俺は

俺一人じゃ

あいつを傷つけてばかりだ


千秋はお前といるときの方が幸せそうなんだよ

誰かが出て行くなら、俺だろ

だからお前だけなんて
そんなこと絶対にさせねぇ

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