
言葉で聞かせて
第10章 再来
座ったままで鞄を漁り、封筒に入ったお金を差し出す
「おぉ〜本当に持ってきたよ。すっげ」
「札束いいにおーい」
僕が差し出したお金を仲間内で回す男達を眺めて思う
呼び出した張本人の真菜さんがいない
それに、多分昨日もいた人は潤さんしかいない
その潤さんはお金を受け取ると立ち上がって僕の側に来た
「いい子だねぇ、ちーちゃん?んじゃ、今日もヤろっか」
にっこり微笑んだ潤さんは隣で椅子に座っている人に椅子を開けさせて僕に
「ほら、背もたれの方に身体向けて座って」
と指示する
言われた通りにしようとすると、その途中にも「座るとこに膝ついて」「ケツ上げろ」と言われ「座る」と言うよりお尻を晒すような体勢にされた
「い〜いケツ」
他の男が僕のお尻を撫でる
「動くなよ」
そう釘を刺されてお尻に何か当たる
じっとしているとジャキ、と切る音が聞こえてズボンで遮られているはずのお尻が涼しくなった
「うは、エロ」
「穴だけ見えてんじゃん」
その言葉にズボンを切られたことを悟る
こんな格好やだ
……っん
指、入って……?
痛っ
「滑り悪いなぁ。ローションねぇの?」
「あーどっかにあったっけ」
「いやいやこれでいいっしょ」
