
言葉で聞かせて
第9章 鳴き声、泣き声
疲労感とドライヤーの心地よい暖かさで眠そうに蕩けてきた目を擦る千秋を、少し笑ってから優しく抱き上げた
「おら、行くぞ」
「……っん……ぁ、自分で歩けます……ぅ、んーー……」
「いいから。大人しくしてろ」
「や、らぁ……歩け……る……」
「はいはい」
幼児言葉とか
本当に年上かよ
今度は俺の部屋に運んでベッドに寝かしつける
「あつしさ、も……っ」
隣に寝ない俺に千秋が手を伸ばしてくる
俺は手を伸ばして頭を撫でてやった
「ん、ちょっと待ってろ」
俺は千秋の部屋に向かう
あーーやっぱな
俺と千秋の色んな液体でぐちゃぐちゃになったシーツを剥がして洗面所にある洗濯機にぶちこむ
ついでに洗濯カゴに入っていた俺たちの服も
流石に今洗濯機を回すには時間が遅すぎるから明日にして、部屋に戻った
俺が部屋に入ると、やっぱりまだ眠れていなかったらしい千秋が俺を見て手を伸ばす
その手を取って横に寝転ぶと、俺の方に寄ってきた
もうだめだ
今日は色んな事しすぎたな
すっげえねみい
「おやすみなさい」
「あぁ、おやすみ」
目を閉じると俺はゆっくりと深い睡眠に沈んでいった
