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言葉で聞かせて

第7章 過去


「そうなんですかね?やっぱり」
「絶対そう!どこのお店に行ったの?」
「あーー……確か」


敦史は店名を言った

すると彼女達は大いに驚いた


「えー!?あそこのお店!?」
「私行ったことあるんだけど」
「私も」


そしてこの先もわかる

その時は思わなかったけど、という愚痴大会

1人がだめだと言うと確かに確かに、と話題が広がっていく

これは僕達ホストだからこそ出来る事
普段お店で話しているようなことだからつい口から出てしまうというのもあるかもしれないけど、それよりも狙っている男の人の前では良い顔をしたい、同じ感性の人でいたいという心の表れだろう


僕達に疑似恋愛している彼女達の気持ちを利用した最低な手段

しかもこれがこの2人だけではなく僕達が接客したお客様の中でもお金持ちの人たち全員に同じことをする


多くの人がだめだと言えばだめになってしまう
だから悪いけど、菜摘のお父様が経営されている会社もたくさんの影響力がある人によってだめにされる


仕方ないことだと諦めて下さい


僕の大切な人を傷つけた報いは絶対にしてもらいます


散々彼女達のお店に対する愚痴を聞いていると黒服が跪いた


「聖夜さん、流星さん、ご指名です」

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