
言葉で聞かせて
第7章 過去
僕が背中に手を触れるとびく、と背中を震わせた千秋さんの呼吸が徐々に荒くなってきた
「千秋さん?」
千秋さんは自分の身体を抱き締めるようにして震えだした
過呼吸……!?
僕は急いでキッチンへ行き、小さなビニール袋を持って戻る
「これを口に当てて下さい」
ビニール袋で口を覆って体内に入る酸素量を減らす
暫く肩で息をするような荒い呼吸が続き、数分後漸く落ち着いた
「……大丈夫ですか?」
千秋さんはこくん、と頷いたけど納得できないほど千秋さんの顔が青い
「……今日はやめにして、明日にしましょうか」
僕が言うと千秋さんは机の上のペンに手を伸ばした
震える手で書かれたのは
『すみませんが、今日は寝ます。明日も、行かなければいけないのでお話する時間がありません』
行かなきゃいけないって
そんなの
「行かせるわけにはいきません」
僕の言葉に千秋さんはだめ、と首を振る
「……とにかく、今は横になって下さい」
まだ足元がフラフラしている千秋さんの肩を支えながら寝室に送って寝かしつけてから、リビングに戻る
僕は敦史に電話をかけた
もうそろそろ帰ってくる時間だろう
「千秋さん?」
千秋さんは自分の身体を抱き締めるようにして震えだした
過呼吸……!?
僕は急いでキッチンへ行き、小さなビニール袋を持って戻る
「これを口に当てて下さい」
ビニール袋で口を覆って体内に入る酸素量を減らす
暫く肩で息をするような荒い呼吸が続き、数分後漸く落ち着いた
「……大丈夫ですか?」
千秋さんはこくん、と頷いたけど納得できないほど千秋さんの顔が青い
「……今日はやめにして、明日にしましょうか」
僕が言うと千秋さんは机の上のペンに手を伸ばした
震える手で書かれたのは
『すみませんが、今日は寝ます。明日も、行かなければいけないのでお話する時間がありません』
行かなきゃいけないって
そんなの
「行かせるわけにはいきません」
僕の言葉に千秋さんはだめ、と首を振る
「……とにかく、今は横になって下さい」
まだ足元がフラフラしている千秋さんの肩を支えながら寝室に送って寝かしつけてから、リビングに戻る
僕は敦史に電話をかけた
もうそろそろ帰ってくる時間だろう
