
20年 あなたと歩いた時間
第12章 君が生きた日々
4月。僕らは高校2年生になった。
「おれ、A組。のぞみは?」
「あ。あった。C組だ」
「すげーじゃん。頑張ったな」
クラス発表の掲示板の前で、僕はのぞみの頭を
くしゃくしゃにしてよろこんだ。
C組は普通科のトップのクラスで、理数科棟に
一番近い。
「桜、見に行こう。帰り、待ってる」
「うん。じゃあまた後でね」
教室の前でそう言って別れた。
2年生だ。教室が変わり、担任が変わった。
やけにアツい、数学の学年主任だ。
数学の、といっても週に7時間あって、1日に
2度顔を合わせる日もあるわけだから、
気に入らないとか気に入られないとなると、
結構ややこしい。
「お、松井。またよろしくな」
「やっぱり小野塚はA組だったな。よろしく」
取り合えずは松井の隣の席についた。
「紺野、B組だな」
「え、そうなんだ?」
そういえば8割方揃った教室を見渡しても
紺野の姿はなかった。
さして気にはならなかったが、学力テストの
順位が真ん中より下だったことが意外だ。
「あ、そうだ。これサンキュ。面白かった。他にも図書館で借りて読んだんだ」
「こっちな。小野塚は絶対にこっちが気に入ると思ったよ」
「十河先生、なかなか面白い」
「だよな」
「おれ、A組。のぞみは?」
「あ。あった。C組だ」
「すげーじゃん。頑張ったな」
クラス発表の掲示板の前で、僕はのぞみの頭を
くしゃくしゃにしてよろこんだ。
C組は普通科のトップのクラスで、理数科棟に
一番近い。
「桜、見に行こう。帰り、待ってる」
「うん。じゃあまた後でね」
教室の前でそう言って別れた。
2年生だ。教室が変わり、担任が変わった。
やけにアツい、数学の学年主任だ。
数学の、といっても週に7時間あって、1日に
2度顔を合わせる日もあるわけだから、
気に入らないとか気に入られないとなると、
結構ややこしい。
「お、松井。またよろしくな」
「やっぱり小野塚はA組だったな。よろしく」
取り合えずは松井の隣の席についた。
「紺野、B組だな」
「え、そうなんだ?」
そういえば8割方揃った教室を見渡しても
紺野の姿はなかった。
さして気にはならなかったが、学力テストの
順位が真ん中より下だったことが意外だ。
「あ、そうだ。これサンキュ。面白かった。他にも図書館で借りて読んだんだ」
「こっちな。小野塚は絶対にこっちが気に入ると思ったよ」
「十河先生、なかなか面白い」
「だよな」
