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齧りかけの林檎

第12章 ● 君とお鍋 ♂side




スーパーから彼女の家までは

本当に近くて、

歩いて3分くらいで着いてしまった。




せっかく無理矢理、

1枚のスーパー袋に買ったものを全部詰めて、

片手は空けていたのに。




手を繋ぎ損ねた。




でも今日は、手を繋いでくれなかったかも

しれないけれど・・・。




「ここの2階だっけ?」




白い5階建てのマンションの階段を上りながら、

彼女に尋ねた。



「そうなんだけど、わたしの部屋

 ほんとになにもないから、

 驚かないで、ね・・・?」





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