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齧りかけの林檎

第12章 ● 君とお鍋 ♂side




なにがずるいのかわからないけれど、

おれが少し大人っぽく見えるから

ひがんでいるのかもしれない。




若く見えることは、いいことだと思うけどな。




「でしょー?おれの勝ちー」




悔しいとぶーぶー言う彼女がかわいくて、

彼女の頭を、少しだけ撫でた。




すると、ピタッと固まり

真っ赤になる彼女の顔。




「早く、ゆりさんち行こう?」


「そ、そうだね!」




おれは片手にスーパー袋を持って、一緒に歩き出した。




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