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A heart and wound

第2章 甘い、切ない。

雅紀Side

翔「ごちそうさま、超うまかった!雅紀、まじ天才!」

雅「天才は言い過ぎかなー」

翔「そんくらいうまかったのー!」

そう言いながら翔さんはテーブルの上の空いた食器を片付け始めた。

雅「あ、俺洗うよ?」

翔「いや、俺がやる。こんくらいやらせろ。」

そう言って、食器をシンクまで持っていって、洗い出した。

…なんだかんだ、さっきのこと引きずってんのかなー

俺は、別に翔ちゃんの為に何かすることを苦だと思ったことないのにな。

むしろ、出来ることが嬉しい。

…でも、楽しそうに食器洗いをする、かわいい翔ちゃんが見れたから、いっか♪

翔「てか、雅紀。風呂入れば?」

雅「ん…そーだね、先入ろっかなー」

いや、ちょっとまてよ。

雅「翔ちゃん、一緒に入ろうよ!」

翔「ばっ///…やだよ‼︎」

雅「待ってるから♪」

翔「…拒否権ないのかよ。」

雅「そんなこと言いながら、俺と入りたいんでしょ?素直じゃないなぁ〜♪」

翔「ばか、なんでそーなるんだよ!」

…そんな照れた顔してたら、逆効果なんだってば。

俺は、まだブツブツ言いながら食器洗いをする翔ちゃんを横目に、風呂を沸かす為、風呂場に向かった。

…最近、翔ちゃんはたまに、さみしそうな顔をする。

わかってるよ、松潤のこと、気になってるんでしょ?

松潤、あからさまに避けてるもんね。

でも…松潤が最近翔ちゃん、って言うか俺らを避けてるのは、俺のせいなんだよ。

俺が、わざとみんなの前で翔ちゃんに戯れてるから。

…俺たちの間に、誰かが入り込む隙間なんて無いんだって、分からせるために。

だってさ、ニノも、松潤も…大ちゃんも、翔ちゃんのこと、好きで好きで仕方ない、って目で見るんだもん。

もう、翔ちゃんは俺の恋人になったのに。

やめてよ。

俺の翔ちゃんを見ないで。

…関係を壊すのが嫌で、翔ちゃんに気持ちを伝えられなかった人たちなんかに、翔ちゃんをとられたくない。

…まるで、おもちゃをとられそうになってる子供みてーなやり方だ。

俺、こんなに独占欲強かったっけ?

思わず苦笑。

翔「まさきー?お風呂準備できたー?」

遠くから聞こえてくる愛しい人の声。

雅「ちょっとまってー!もう終わるから!」

俺は、風呂場を離れ、その人の元に駆け寄った。

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