
A heart and wound
第2章 甘い、切ない。
…情事の後、話を切り出したのは翔さんだった。
翔『…ねぇ、にの。』
和『…翔さん、和って呼んでよ。』
翔『か、ず?』
和『うん。』
翔『じゃぁ…』
和『無理。』
翔『まだ、なんも言ってないんだけど‼︎』
和『翔、なんて呼べないよ。俺、仕事と使い分けとか出来ないから。』
翔『・・・・』
和『図星か。…じゃぁ…翔ちゃん、って呼んでいい?』
翔『…たまに呼んでるよね?』
和『えー?そーだっけぇ⁇』
そう言って、とぼけたら翔ちゃんはちょっとむすっとした顔になって。
…かわいいなぁ、なんて言えないけど。
和『もー、拗ねないでよ。…ていうか、さっき、なんか言いかけてたよね?』
翔『あー、いや…これから、どうしたらいいかなって…俺から言うのも変な話なんだけど…』
…翔さんの伝えたいことはなんとなく伝わった。
きっと、これからの俺たちの関係を、どうしたらいいか悩んでいるのだろう。
和『翔ちゃんは、どうしたいの?』
翔『お、俺は…』
…きっと、今思い浮かべたのは潤くんの顔。
好きなんだって、だから、どうしたらいいか戸惑ってるのが痛いほど伝わった。
和『…無理して、名前つけること、ないんじゃないかな?』
翔『…でも…』
和『嫌?俺は…今まで通りでいいよ。…時間がある時に、こうやって会おうよ。俺のことは気にしないで。…翔ちゃんが苦しいときは、そばにいたいよ。じゃないと、1人で苦しむんだから。』
翔『…ありがとう、和。』
和『うん。…改めてよろしくね。』
そう言ったら、翔さんは照れ臭そうに笑った。
それから、翔さんが相葉さんと付き合うまで俺たちの歪な関係は続いた。
付き合いたいと思う人が出来たら遠慮しない。
…最初の頃にそうして、と、翔さんに伝えた。
本当にそうなるなんて思わなかったけど。
…そんな関係でもいい。
みんなの知らない翔さんが見れるなら、そう思ってた。
…今でも翔さんの喘ぎ声が、イク顔が、脳裏に焼き付いて離れなくて、思い出して。
その度にそんな顔を相葉さんが見てるんだと思うと、嫉妬して。
…消そうとして、他の誰を抱いても、より翔さんを思い出してしまう。
…忘れたいのに。
まるでそれは…
ずるい俺への制裁のように、心に纏わり付いて離れないんだ…
俺は、シャワーを止め、静かに湯船に沈んでいった。
翔『…ねぇ、にの。』
和『…翔さん、和って呼んでよ。』
翔『か、ず?』
和『うん。』
翔『じゃぁ…』
和『無理。』
翔『まだ、なんも言ってないんだけど‼︎』
和『翔、なんて呼べないよ。俺、仕事と使い分けとか出来ないから。』
翔『・・・・』
和『図星か。…じゃぁ…翔ちゃん、って呼んでいい?』
翔『…たまに呼んでるよね?』
和『えー?そーだっけぇ⁇』
そう言って、とぼけたら翔ちゃんはちょっとむすっとした顔になって。
…かわいいなぁ、なんて言えないけど。
和『もー、拗ねないでよ。…ていうか、さっき、なんか言いかけてたよね?』
翔『あー、いや…これから、どうしたらいいかなって…俺から言うのも変な話なんだけど…』
…翔さんの伝えたいことはなんとなく伝わった。
きっと、これからの俺たちの関係を、どうしたらいいか悩んでいるのだろう。
和『翔ちゃんは、どうしたいの?』
翔『お、俺は…』
…きっと、今思い浮かべたのは潤くんの顔。
好きなんだって、だから、どうしたらいいか戸惑ってるのが痛いほど伝わった。
和『…無理して、名前つけること、ないんじゃないかな?』
翔『…でも…』
和『嫌?俺は…今まで通りでいいよ。…時間がある時に、こうやって会おうよ。俺のことは気にしないで。…翔ちゃんが苦しいときは、そばにいたいよ。じゃないと、1人で苦しむんだから。』
翔『…ありがとう、和。』
和『うん。…改めてよろしくね。』
そう言ったら、翔さんは照れ臭そうに笑った。
それから、翔さんが相葉さんと付き合うまで俺たちの歪な関係は続いた。
付き合いたいと思う人が出来たら遠慮しない。
…最初の頃にそうして、と、翔さんに伝えた。
本当にそうなるなんて思わなかったけど。
…そんな関係でもいい。
みんなの知らない翔さんが見れるなら、そう思ってた。
…今でも翔さんの喘ぎ声が、イク顔が、脳裏に焼き付いて離れなくて、思い出して。
その度にそんな顔を相葉さんが見てるんだと思うと、嫉妬して。
…消そうとして、他の誰を抱いても、より翔さんを思い出してしまう。
…忘れたいのに。
まるでそれは…
ずるい俺への制裁のように、心に纏わり付いて離れないんだ…
俺は、シャワーを止め、静かに湯船に沈んでいった。
