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曖昧☆Bboys

第18章 信用、安心

「美咲ちゃ~ん」


背後からいきなり彰吾の声がして心臓が口から飛び出そうになる。


おそるおそる、振り返るとニコッといつもと変わらない彰吾の笑顔があってホッとした。


「誰かに送ってもらったの?」


そう聞かれて見られていた事に冷や汗をかく。


「うん、今日会社の飲み会だったから、飲まない人に送ってもらった」


どっからそんな嘘が思いついたのか分からないが私はそう応えていた。


「そっか、そっか楽しかった?」


「う、うん、彰吾も遅いね」


「路上で稼いでますから」


「そっか」


スタスタと背中にギターを背負った彰吾は私を抜かしアパートに向かう。


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