
双子姉妹・恋と愛
第3章 相対性選択
パンは一階の宅配BOXに石釜工房のブレッドセットが毎朝届いてあった。
それを取りに行く役目が愛である。
煎れたてコーヒーとベーコンエッグ、グリーンサラダで朝食をとるのが相思家の日課であるようだ。
恋がパンにブルーベリージャムを付けながら、
「あなたたち、ベッド狭くなかった?」
「うーん、少し狭いかな?」
「わたしは、あれでいいんだけど、広太さんと密着して寝るほうがいいな、」
「いゃいゃ、毎日となると辛いものがあるょ、愛ちゃん、」
「じゃさぁ、ベッド買い換えたら、このさいだから、」
「それがいいと思うょ、愛ちゃん、」
「うーん、広太さんがいうなら仕方ないや、」
「じゃ決まり、食べ終わったら、わたしから新ちゃんに電話して来てもらうからね、」
「はい、お願いします。恋ちゃん、」
ここの相思家では、家具屋に行って選ぶことはないようだ。自宅まで来てカタログから選んで家具類を購入するのであった。
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