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双子姉妹・恋と愛

第3章 相対性選択


それから、広太は、キッチンにいる愛を呼んで、リビングのソファーに対座して座る。


「ここで、二人のどちらかを選ぶと一人を悲しませる結果になるんだけど、」


「うぅーん、大丈夫、いずれこうなることは、二人共覚悟しているから大丈夫だょ、広太さん、」


「そうだね、ピアノを弾いている恋ちゃんも素敵だけど、愛ちゃんにはなんかわからないこの辺がキュンとするものを感じるだょね、」


広太は、胸の辺りを擦りながら言う。


「愛にキュンとするものってなんだろう?」

「わたしにも、わからないや、」


「それでボクは、愛ちゃんのほうを選びたいと思った。ごめんね、恋ちゃん、」

「いいょ、わたしに気を使わなくて、愛ちゃんを広太さんが選んだんだから、わたしは潔く諦めます。」


「ごめんね、恋ちゃん、」

「二人から謝られても、困るんだなわたし…」


恋は、キッチンに向かって行き、何かを探していた。


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