
双子姉妹・恋と愛
第2章 相対性結論
高円寺綾香の付き人らしい者が綾香に耳打ちしていた。
「それでは、わたくし別のテーブルに参りますので、これで失礼します。」
そう言って高円寺綾香は、このテーブルから去っていく。
「広太さん、高円寺様とはお知り合い?」
「そうだね、このさい本当のところを話しおくね、恋ちゃん、」
「本当のところ?」
「実はボク、本妻の子供じゃなくて愛人の子供なんだ、母親の御姉様の子供が綾香ってことで親戚になるかな、」
「そうだったんですか、すると綾香さんとは従兄弟だね、広太さん、」
「そういうことになるね、恋ちゃん、ところで妹さんは?」
「あっ、忘れていた。化粧室行ったきり帰って来ないや、心配だから行ってみるね、広太さん、」
「あぁー、妹さんにもよろしくって言ってね、恋ちゃん、」
「それじゃ、行くね、広太さん、」
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