
双子姉妹・恋と愛
第2章 相対性結論
「恋ちゃん、わたしのこと見ているょ、広太さん、」
「違うでしょう、愛ちゃんのことを見ているんじゃなくて、相思恋のことを見ているのょ、」
「あっ、そうだったね、」(汗)
広太のテーブルに一人の女性が近づいてくる。
「はじめまして、広太さん、わたくし高円寺綾香と申します。よろしくお願いいたします。」
両手でカクテルドレスの裾を持ち、左足を引いて挨拶をする。
「あっ、はい、ボク雄大広太と申します。よろしくです。」
そのお嬢様は、大友グループのライバル会社、大手デパートの「イーデス」の会長の孫娘でもあった。
恋と愛のテーブルでは、
「あれっ?あの人知ってる、イーデスの会長のお嬢様じゃない。恋ちゃん、」
「そう言われてみたら、そうだね、なんでライバル会社のお嬢様が?」
「うぅーん、それはわからないが招待されているってことは、広太さんのお父様の策略かも?」
「策略?」
「今は、大友グループで投資家を探しているってことだから、その融資金を宛てにしているんじゃないかな?」
「ふぅーん、ライバル会社であっても、会長の懐の広さを示したいのではないかしら、」
「そうなのかな?」
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