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シュールな関係

第24章 番外編 クリスマスの憂心 《大和》

「大和くん 


わたしが今すぐに奈緒ちゃんを

連れてくるから

ここで待ってて…」



腹が煮えくりかえるように

イラついてる俺を

若菜さんが必死になだめようとする。



俺はラウンジに呼びに

行こうとする

若菜さんの手を掴んだ。



「えっ… 大和くん?」


不思議そうに
振り返る若菜さんに

「俺、マレーシアまで

黄金の害虫を駆除しに来たから

自分で行く」…と伝える。




「ダメよ!


何の為に奈緒ちゃんが

頑張ってると思ってるのよ!」


若菜さんか俺の腕をつかんで

必死に

バーに行くのを引き止める。


「奈緒がなんだって?」


奈緒が頑張ってる…って

一体何を頑張っているんだ?



「お前、奈緒が心配でここまで

来たんだろ?


自分の女ぐらい
しっかり捕まえておけよ


俺らが見届けてやるから



やっつけてこい!!」



「よ~~し

バシッと奪い返して見せる!!

みてろよ

ウイリアム テーラめっ!!」

パチン 手のひらを鳴らし気合を入れる。


奈緒は絶対ににわたさねぇ






その時、

雅兄が若菜さんにコッソリと

『面白いのみれるぞ』と言ってる

事を俺は知る由もなかった。




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