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シュールな関係

第18章 入れない世界 後半

「もし…

瑠璃様が先ほど

大声を出されて騒がれて

たら…どうなさったのですか?」



私の目つきが

重く、厳しいものになる。



「ん~… どうしたかな?



そうだな------



その時は 山本が俺の傍に

居てくれてたなら

なんとかしてくれてただろ?」



「はぁ…  雅也さま



考えが…浅はかです!!」


考えの甘さに…キツく言い返す。




良し悪くもこの世界は

ほんの些細な出来事すら

簡単に餌食になる。



雅也様は…実力のある方だ。


つまらないデマや噂で

潰される訳にはいかない…




だが…負けず嫌いで

思い立ったら

立ち止まらずに突っ走る性格…



それも

長所でもあり…短所でもある。




今回の行動は

おそらく…短所になるだろう




「雅也さま 

ネクタイが歪んでおります」





私は雅也様のネクタイに…

手を掛け…少しズラす…。



「おや・・・


抱きつかれた時に

シャツに…口紅を付けられて

おられますね」


流石…したたかな攻め方を

なさられますね 


瑠璃様は…。




「口紅…って?


何付けてるんだよ アイツ…」



真っ赤な口紅の跡が…ネクタイの

下のシャツから…覗かせる



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