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シュールな関係

第17章 入れない世界 前半

朝から会長に振り回されて


そう…こういう過程でわたしは

パーティに出席になった。



だけといつもと違うことは

ここにいるドレスやタキシードに

身を包んだゲストと

引けを取らないわたしがいる。




シースルーの淡いパープルの

上品かつセクシーなロングドレス



身長160cmのわたしが

服に合わせたパープルのヒール

で172cmになる



山本さんが宝石商で用意して

くれた数億円のダイヤが

胸元と耳元を大きく輝かせ



髪の上部の一部を編み込み

毛先を内側に巻き込んだ緩めの

ヘアースタイル



そしてプロのメイクで垢抜け

衣装に負けてない私がいる




仕上がったわたしを見た

タキシード姿の一之瀬さんの

第一声が


「バカは風邪ひかないし

女は化けるって知ってたけど

これほどまでとはな」


って驚いて

わたしを見つめるこの人は


本当にわたしを好きだとか

大事だとか…傍にいろと

囁いた人なんだろうか?




似合うとかお世辞でも綺麗とか

言えないのか!?


「ふんっ

バカは風邪ひかない…って?


後遺症が出てるんだから!」



「後遺症!?

それは聞き捨てなりません」

からかう一之瀬さんと対照に

ドクターの顔付きの

山本が反応を起こす。



「も~ 冗談ですよ」

って誤魔化すしかない。




そして7時に始まる会場に

来て、わたしは今、緊張しながら

会長を探している。

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